2026年10月にSemrushの代替ツールを検索すると、出てくるのはおおよそ2023年と同じリストです。Ahrefs、SE Ranking、Mangools、Moz、Serpstat。違うのは、どれも同じものを売っているわけではない、という点です。
SEOスイートといえば、かつてはデータベースのサブスクリプションでした。席ごとに料金を払い、キーワードインデックス、被リンクインデックス、クローラーを受け取り、主な論点は「どちらのインデックスが新しいか」でした。今年、販売の単位そのものが変わりました。Semrushの入門プランは月額約$199で、プロンプト追跡が含まれます。AhrefsはAI可視性を別料金で、チェック単位で販売します。Mozは追跡プロンプト数を固定で各プランに同梱します。問いはもう「どちらのインデックスが大きいか」ではなく、「何件の回答を見張る必要があるのか、それを誰が数えるのか」になりました。
過去12か月で実際に変わったこと
最大の構造変化は所有権です。Adobeは2026年4月28日にSemrushの買収を完了し、同社はいま「Semrush, an Adobe Company」として発表を行っています(Semrush newsroom)。6月17日までにはSemrushのAI可視性データとAdobeのコンテンツツールを組み合わせたAdobe Brand Visibilityを投入しました。7月にはGartnerのMarket Guide for answer engine visibility toolsが続き、代表的なベンダーとしてSemrushが挙げられています。これは予算配分のシグナルです。AI可視性はいま、ランク追跡の隣ではなく、コンテンツオペレーションの隣に座っています。
料金もそれに伴って動きました。Semrushはもはや単一のPro価格を提示していません。2026年10月21日公開のプラン比較では、Starterが$199/month(年払いで$165.17)、Pro+が$299/month(年払いで$248.17)と記載されています。これでプロジェクト5件または15件、追跡キーワード500件または1,500件、1日あたり追跡AIプロンプト50件または100件が付いてきます。Brand Performanceは1ブランド分で、追加ブランドはどちらのプランでも1件あたり$99/month、追加ユーザーは$45/monthからです。多くの「Semrush代替」記事が前提としていた$139.95のProプランは、もう存在しません。
Ahrefsは逆方向に進み、メーターを明示しました。Lite、Standard、Advancedは依然として月額$129、$249、$449ですが、すべてのユーザーにクレジット枠が付くようになりました。Liteで1,000クレジット、上位プランは無制限です。AI可視性製品であるBrand Radarは別売りで約$199/monthから、あるいはプロンプトパッケージとして販売されます。$50/monthで2,500チェック、$100で7,000、$250で25,000、超過分は1チェックあたり$0.02、$0.015、$0.01です(ahrefs.com/pricing、2026年10月23日確認)。1チェックとは、1つのプラットフォーム、1つの地域における1つのプロンプトのことです。この一文が価格モデルのすべてであり、購入者はこれを見落とし続けています。
安価な側も追随しました。MozのPro各プランには週次更新の追跡プロンプトが150、300、600件含まれ、年払いで約$79/monthからです(moz.com)。SE Rankingはプランを「SEO + GEO」を軸に作り直し、$129のCoreプランで1日100プロンプト、AI可視性だけを求めるチーム向けには別製品のSE Visibleを用意しています(seranking.com)。Mangoolsは年払いで約$38/monthからで、プロンプト追跡は行いません。
価格よりもワークフローにとって重要な製品の動きが2つあります。Semrushは2026年8月26日に公式のClaudeコネクターを出荷し、StarterでもMCPにアクセスできます。Ahrefsはすべての有料プランでMCPサーバーを挙げています。ダッシュボードは任意のものになりつつあり、APIの割当量が製品そのものになりつつあります。

Perplexityのホームページ。こうしたアンサーエンジンは今やSEOスイートの中で追跡対象のチャネルになっています(スクリーンショット:perplexity.ai)。
いまもできること、そして誰が最も得意か
キーワードリサーチはコモディティ
キーワードデータは何年も前から十分に使える品質です。AhrefsもSemrushも、コンテンツチームが行動に移せる検索ボリューム、難易度、SERP履歴を返します。違いが出るのはローカライズと、新しい語がどれだけ早く現れるかです。変わったのは大量取得の支払い方です。Ahrefsのユーザーごとのクレジット枠は、20万行のスクリプト出力がクリックではなく予算判断になることを意味します。SE RankingはCore(定価$129)で無制限のキーワードリサーチをうたっており、リサーチ量の多い代理店が手放さない理由がそこにあります。純粋なキーワード作業ならMangoolsが最も安価なまともな選択肢です。インデックスが小さく、下位プランでは単一地域の検索しかできないことが、その代償です。
被リンクはいまもAhrefsの主張
リンクビルディングが仕事なら、判断はいまもほぼAhrefsです。そのインデックスは他のツールが比較基準とするもので、Liteの$129で1サイト分の開拓には足ります。SemrushのBacklink Analyticsも十分近く、それだけを理由に乗り換える必要はありません。SE Rankingのモジュールは、大規模なアウトリーチではなくクライアントのプロフィールを確認する程度なら、3分の1の価格で実用になります。Mangoolsは第三者によるリンクデータを集約しているので、主要な情報源にすべきではありません。正直なテストはこうです。よく知るサイトについて被リンク元ドメインを10件引き、競合が実際に獲得したリンクをどちらのツールが見つけるか確かめてください。
サイト監査はブランドではなくページ数で値付けされる
どのスイートにもクローラーがあるので、差別化要因はクロール量とその後に何ができるかです。SE RankingはCoreで月25万ページ、Growthで200万ページの監査を含みます。Ahrefsはクロールクレジットを計量し(Liteで50万、Standardで150万)、1,000URLの再クロール追加オプションがプロジェクトあたり$20/month、URL無制限なら$200です。SemrushのSite Auditは3つの中で最も主張が強く、LLMがうまく解析できないコンテンツ構造を指摘する「AI-ready」チェックも含まれています。2,000ページのサイトなら、どれでも問題ありません。50万ページのマーケットプレイスなら、クロールの請求額が決め手になります。
AI可視性は新しい列であり、数字は比較できない
ここがカテゴリーの定まっていないところです。Semrushはプロンプトを毎日追跡し、ブランドセンチメントを報告し、StarterではAI可視性レポートを1日300件までに制限します。Ahrefsは4億9,300万件のオーガニックプロンプトからなるデータベースに対してプロンプトチェックを販売しています。Mozは週次更新です。SE Visibleは別契約です。どれも同じものを測っていません。あるものは言及回数を数え、別のものは引用を数え、また別のものは回答のシェアを数え、しかもプロンプトセットが異なります。Semrush自身のAI Visibility Indexは、2026年6月に米国の1億2,600万プロンプトへ拡張され、10月には英国のベンチマークが追加されましたが、あるプラットフォームでの可視性は別のプラットフォームでの可視性を予測せず、英国と米国の結果は大きく乖離すると報告しています。これは、単一の「AI可視性スコア」をKPIとして扱うことへの警告です。
ほとんどのチームにとって、50〜100プロンプトの週次追跡で十分です。毎日の追跡は、結局2回しか開かない機能です。AI経由の参照は帰属も乱れがちで、その突合の問題はGoogle Analyticsの代替ツールガイドで扱っています。
これからどこへ向かうのか、どこが推測なのか
推測を3つ、推測と明記して挙げます。
マーケティングクラウドへの統合。 AdobeはSemrushを買いました。このカテゴリーでの次の買収は、別のキーワードデータベースよりもAI可視性の専門企業である可能性が高いでしょう。調達がすでにAdobeや同種のスタックを通っているなら、機能比較よりバンドルが勝ります。
従量課金が当たり前になる。 プロンプトチェック、クロールクレジット、ユーザークレジットは、いずれもコストを使用量に押し付けます。更新の見積もりは横ばいに見えて、請求書はそうならない、という事態を想定してください。契約前に超過料金を書面で求めてください。
ダッシュボードの重要度は下がる。 SemrushとAhrefsの両方にMCPサーバーがあるため、2027年の現実的なワークフローは、エージェントがAPIに問い合わせてレポートを書く形です。そうなれば席数はより重要でなくなり、API割当量がより重要になります。10個のログインを得るために10席を買ったチームには悪い知らせです。
推測でないのはこれです。回答を追跡するとは、プラットフォームと地域をまたいでクエリを繰り返すことであり、そのコストはプロンプトチェックに乗る、ということです。
誰が何に乗り換えるべきか
1〜3サイトを扱う個人コンサルタントで、キーワード中心の仕事。 年払いで約$38/monthのMangools。プロンプト追跡と本格的な被リンクデータは諦めることになりますが、Semrush Starterと比べて年間およそ$1,900を節約できます。
クライアント5〜15社の小規模代理店で、レポートにAIの回答を含める。 約$279/monthのSE Ranking Growth、あるいはクライアントがブランドセンチメントと知られたロゴを求めるなら$299のSemrush Pro+。まず追加ブランド料を確認してください。1ブランドあたり$99/monthは、10社を抱える代理店の計算を変えてしまいます。
すでにAdobeの中にいる社内チーム。 Semrushが最も抵抗の少ない道で、チームがチャットで仕事をしているならClaudeコネクターとMCPアクセスは実際の利点です。
リンクビルディングが中心サービス。 Ahrefs Lite、そしてクライアントがAI可視性レポートの対価を払うときだけBrand Radarを追加します。
AI可視性そのものが成果物。 単体のトラッカーと、監査をカバーする最も安いSEOツールの組み合わせです。$299のスイートを買って100プロンプトのうち40しか使わないのが、ここで最もよくある無駄です。
すでにSemrushを使っていて更新を迎える。 慌てて移行しないでください。コネクター、App Centerの追加、英国インデックスはすべて買収後に登場しました。見積もりを取り、SE Rankingのものと比べて交渉してください。ランキング履歴は移行できないので、先にエクスポートしましょう。SEOがあなたの机の上の5つの仕事のうちの1つなら、より広いスタックのほうが重要です。そのトレードオフはビジネス向けAIツールガイドで扱っています。
よくある質問
Adobeによる買収後も、Semrushには価値がありますか?
製品は凍結ではなく開発が続いています。コネクター、App Centerの追加、インデックス拡張はいずれも取引完了後に出荷されました。問題は価格であり、存続性ではありません。月額約$199では、Starterは以前のProの入口を大きく上回るので、判断はプロンプト追跡とブランドセンチメントを使うかどうかにかかっています。キーワードと被リンクだけが必要なら、開くことのない機能にお金を払っていることになります。
Semrushの代替として最も安い現実的な選択肢は?
キーワードリサーチなら年払いで約$38/monthのMangools、監査とプロンプト追跡を1か所で求めるなら約$129/monthのSE Ranking Coreです。無料の組み合わせ——Google Search Console、Bing Webmaster Tools、Ahrefs Webmaster Tools——はインデックスと基本的なリンクデータをカバーしますが、競合調査やプロンプト監視はカバーしません。
AI可視性ツールは別に必要ですか?
AIの回答が報告対象の成果物である場合だけです。主要なスイートはどれも何らかのプロンプト追跡を含んでおり、スコアはベンダー間で比較できません。実際の購買者プロンプトを30〜50件定義し、すでに払っているスイートで四半期にわたり週次で追跡してから決めてください。専用トラッカーはプロンプト単位の価格で、通常はプランのアップグレードより安く済みます。トラフィックは来ているのに成果につながらないなら、フォームビルダーの比較のほうが、別のランクトラッカーより早く売上を動かします。
乗り換えるとき、過去のデータは残せますか?
エクスポートできるものはすべてエクスポートしましょう。ランク追跡のCSV、被リンクのリスト、監査履歴です。ランキング履歴はベンダー間で移行できないので、両方のツールを動かす2か月の重複期間を計画してください。1か月分の二重サブスクリプションのほうが、平坦なトレンドラインをクライアントに説明するよりましです。
出典:Semrush newsroom(Adobe買収、2026年4月28日、Adobe Brand Visibility、2026年6月17日、Gartner Market Guide、2026年7月7日、Claudeコネクター、2026年8月26日、AI Visibility Index英国ベンチマーク、2026年10月13日)、Semrushプラン比較、2026年10月21日、semrush.com/pricing、ahrefs.com/pricing、moz.com/products/pro/pricing、seranking.com/pricing.html、mangools.com(いずれも2026年10月23日確認)。価格は定価であり変動します。購入前に公式サイトで確認してください。